皆様大変お久しぶりでございます・・・
いろんな公的な仕事の任期も終わり、新しいプロジェクトがスタートするにあたり、今の気持ちをまとめておこうと思います。
5年前。
ここの職場に来た時に。
数々の違和感と戦いました。
今おもうに、あれは、どちらかといえば理学的な私と純・工学的なこことのカルチャーギャップだったのでしょう。
その違和感は、いろんな公的な仕事を通じて、そしてわが子の将来と向き合うことによって、どんどん解決されていきました。
もちろん今でも、いろんな矛盾は感じます。
特に科学者の評価に対して。
論文をたくさん出すことと、本当に世の中の役に立つ科学技術に向き合うことには、隔たりがあります。
本当に世の中の役に立つ科学技術、本当に世の中の役に立つ教育は、年ごとにバンバン出せるものではないのです。
ましてや、特許性のあるものに対して学術論文は出ませんし、進歩のすさまじい分野によっては論文より学会発表の方が重要だったりするのです。
上の方では、その
「産業・社会への貢献度」を評価しようという流れがあるのに、現場では変わらず業績数を評価している。
なぜなら、その現場の先生は自分たちのことで本当に手一杯で、上を見上げる余裕がないからなのです。
正直、そんな余裕は私もありません。
昇進するには、研究費を取ってくるには論文数が必要だと割り切り、とりあえず形にしなきゃと思うのです。
その矛盾に苦しみながらも。
若い時の私は、先見の明があったなぁと思っています。
博士号を早めにとれて、少し時間があったあの時、中小企業診断士の勉強をちゃんとやっていたならば。
この
「とりあえず」でお金を稼いで来て、本当にやりたいマーケット
(つまり研究領域)へ投資することに、もっと早く、なんの違和感も感じずに済んだのに。
私は今でも、まだまだ青臭い・・・
国民の税金を本当に無駄にしないためには、論文数で評価するより、国民の知りたい・国民のやりたいに貢献しているかどうかを評価すべきだ、なんて思っている。
新しいプロジェクトを始めるにあたって。
私は、今まで以上に割り切って。
今の日本社会で生きていくために、
「とりあえず」で研究費を取ってくることも、わが子の未来の資源・エネルギー・安全安心問題に貢献するために必要なんだと、今一度、自覚したいと思います。
さ、論文、書こうっと☆