スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
というわけで、前回「初めてのpreprint投稿0」の続きです。
まぁつまりNature系にrejectされた(!)私の論文のpreprint投稿先は、プレプリントサーバResearch Square一択です。
Nature系に投稿するとですね、「査読中(in review)でもpreprintにしますか?」っていう質問が来るのですよね。
それにyesすると自動的にresearch squareへ原稿が行きます。
Nature系雑誌+Research Squareへ一度に投稿できる感じでした。
と言っても、in review段階では、論文をプレプリントとして公開するかどうかは自分で決められるのです。
私はin review段階では公開しなかったので、abstractだけ公開になっていました。
で、rejectされるとですね(あぁ悲しい)。
”Would you still like to preprint?”って、とっても丁寧に、preprintどうするー?出すー?出さない―?って聞いてきてくれます。
で、ここで、覚悟を決めてI would like to preprint on Research Squareっていう文章をえいやっとクリックして、research squareにサインインすると、preprint申請完成(はやっ)。
すると「2日以内に投稿基準を満たすかチェックするから待ってて―」ってお返事がきます。
あ、もう1回審査あるのね
ってここでちょっと驚きました。出せばOKじゃないところ、さすが公式サーバー。
で実際のところ、私の場合は、数時間で、おっけー、DOIつけたよん、っていう感じのメールが届きましたw
でもね、まだ続きがあったのですよ。
そのメールの中には、Here are some next steps:と
まだまだステップがあるんだぜ
言うのがありまして、 そこにはLanguage Quality Score(英語の点数)を見て頂戴って書いてあるんですよね。
ここでもう一度Research Squareにアクセスしても
どこLanguage Quality Scoreって!?何点なの私の英語ってっ!?
となりますが、落ち着いて(できればPCから。スマホからだと分かりにくいので)該当原稿をdashboardから選択して下さい。
で、左側のメニューバーのAuthor onlyからManuscript checksを選びます。
そのChecksの中でLanguage Quality Scoreが出てくるのですが、
PDFでpreprint投稿してると評価されませんでした(爆
早速、新しいバージョンをwordで投稿し直します。
再投稿はとても簡単、該当ファイルをアップロードして、前のバージョンを削除するだけ。
せっかくなので、サブタイトルつけちゃってみたりして。
同じDOIで簡単に直せちゃうあたりpreprint感がじわじわ。
で、再度、「2日以内に投稿基準を満たすかチェックするから待ってて―」ってお返事が。
ちなみに、再度のチェック完了メールを待たずに、Language Quality Scoreはついてました。
私は10点中9点。そりゃNature系に出す以上、英文校閲提出済みですし汗
んでね。
9点のExcellent評価をいただいてるんですけど、10点ではないから、improveする点はあるわけですよ。
で、scoreの下にね。。。
improveした原稿準備したよ!
6,000円でどぉっ?
っていう欄が。。。
うんわかってる、稼がないとやってけないよね。
そして私は眠らないとやっていけないのに、眠れずに朝6時を迎えました。
さぁ寝よう。。。起きたらきっと再チェックができてるよね・・・
おやすみなさい。
JUGEMテーマ:学問・学校
研究者生活を初めてウン十年。
時代はコロコロ変わっていきます。
そんな中、初めて、preprintというものを投稿しました。
preprintっていうのは、査読なしで、ウェブで公共のサーバに無料公開される論文です。
物理学系から始まり、生物系にも多く広がっています。
preprintについては、こちらのサイトがとても参考になります↓
インパクトファクター、h-indexが重宝される中、ずっと思っていました。
publishすることが目的の学術論文に、何の意味があるのだろうと。
学術って、話し合って築き上げていくものなのに。
高額になっていくオープンアクセスの論文たちを見ながら、爪も牙も持たない我々人類最強の武器「科学技術」はどこへ向かっていくのだろうと。
そりゃ嬉しいんですよ?高いIFの雑誌に載れば。
メディアにも取り上げていただけますし。
今回だってNature系にアクセプトしていれば、preprintにはしなかったですし(はい正直ー)。
でも今。この論文は。
私にとっては、とても大事な論文の1つで。
皆に興味を持ってもらえるように、丁寧に、分かりやすいように、苦心して書いて。
私が欲しいのは、feedbackなのです。
一過性のものではなく、議論が欲しい。話し合ってくれる仲間が欲しい。
それがpreprintという新しい形で手に入るのであれば、ぜひチャレンジしてみたい。
のですがっ!
preprintの勝手があまりに普通の投稿と違っていて戸惑っているのでっ!
本経験を共有したく、久しぶりにpreprint投稿経緯をブログに残していこうと思います。
久しぶりだなー・・・こちらで出産を報告させていただいた娘は、中学2年生になりましたよ。
ここからは「娘を見守る」ことと、私自身が向上する姿勢を見せることが大事だと思っています。
向上したほうが人生味わえるんだよって、伝えられたら。。。いいなぁ。。。
つづきの記事はこちら→初めてのpreprint投稿1
JUGEMテーマ:学問・学校
すみません、すごい久しぶりなのに覚書です。
残念なことに、各種学術領域に入っていない私は、この辺の情報が疎くて時代に取り残されそうなので・・・
2018年9月4日。Science Europeが発表したイニシアチブ「cOAlition S」。
これを受けて、税金やファンドを使って研究した成果を論文で発表する場合、オープンアクセス化を強く推奨する10の原則「プランS」。
参考:https://rcos.nii.ac.jp/miho/2018/09/20180906/
このプランSの改訂版が出たのが2019年5月31日。
「cOAlition S参加機関による研究助成を受けた研究成果(査読出版物)は、すべてOAジャーナルかOAプラットフォーム、またはOAリポジトリに即時発表しなければならないとされる日が、当初計画されていた2020年ではなく2021年1月1日」
「米国や中国、アジア諸国のようにプランSを推進していない国も多数ある」
最近のオープンアクセスジャーナル増加の背景の1つだと思います。
ヨーロッパの出版社とアメリカの出版社のバトルになりそうな・・・
ちなみにいくらくらいになるかというと、
ヨーロッパなRSCだと
Full Gold open access journal (RSC advance (IF3.0くらい), Nanoscale adance,など)
Communication 1,000ユーロ(2020年1月現在だと12万円くらい)
Article 1,600ユーロ(2020年1月現在20万円くらい)
アメリカなACSだと
ACS Omega(IF 2.58)で750ドル(2020年1月現在8万2千円くらい)
ちなみにNatureのオープンアクセスジャーナル、
Nature Communications(IF 11.8)だと$5,380 (2020年1月現在59万円・・・!!!?)
Nature Communicationsの金額は二度見しました。あってますよねこれ?
前出そうとしたとき、自腹でもいいやと思ったことを思い出しましたよ、えぇ。
IFが上がるほどに金額が上がっている気がしますね。
権威の商業化ですよね・・・
なので、IF3くらいのだと、あえてオープンアクセスジャーナルに出さなくても、普通のジャーナルでオープンアクセス化してもいいんじゃないかと思ったのですが。
ACS系ジャーナルは、すぐにオープンアクセス化するプランだと4,000$(2020年1月現在43万円)、1年後にだと2,000$。
それぞれACS会員だと500$割引・・・
RSCのColloidal Chemistry(IF=4)だと$2,330(2020年1月現在25万円)・・・
........ ( ..)スゴスゴ
お金がなければ出版できないのがオープンアクセスジャーナル。
お金がない→論文が出せない→助成金やポスト取って来れない→お金がない、の負のスパイラルが起きそうです。
論文数で評価している学術分野の、評価基準変革が望まれるんでしょうね。それはたぶん良いことなのでしょう。
ちなみに2/1が娘の中学受験です・・・!
JUGEMテーマ:学問・学校